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えん下(飲み込むこと)④

こんにちは!
葛飾区立石の歯科医院、医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニックスタッフの山口です🍀

 先月まで、えん下とは、えん下の重要性、そして離乳食がえん下のトレーニングになっているとお話ししました。今月は月齢ごとの離乳食のトレーニングについてお話ししていきたいと思います。

 発達は段階的に進みます。ハイハイせずにいきなり歩きだしたりしないですよね?それと同じように離乳食も、哺乳からえん下、咀嚼(噛むこと)という段階を経て発達していきます。この段階1つひとつ、順番に適切な時期に行わせることが発達において大切になってきます。そのため発達の段階をある程度理解しながら離乳食を進めていく必要があります。
「月齢ごと」と始めに書きましたが、それはあくまで目安です。

 まず離乳食開始時期は、哺乳から離乳食への切り替えの準備が整った、哺乳に関する反射がなくなること目安とします。(この反射に関しては6月に書いてあるので省かせていただきます。) また、前提条件として、①内蔵機能が発達した5ヶ月以降 ②首が座っている(座って食べるため) ③食べることに興味を持ち始めている があります。

・離乳食初期(目安5~6ヵ月)
この時期、口を閉じ食べ物を取り込むことを意識して行います。新生児は口はあいていますが、構造上鼻呼吸をしています。しかし、発達とともに口呼吸が可能となってしまい、そのまま鼻呼吸が苦手になってしまいます。そのためこの時期の離乳食は、
①上下の唇を閉じて食べる練習をする。
→平たいスプーンを下唇の上に置き自分から口を閉じるような形にします。最初は舌が出てきたりパクパク口を動かすだけでうまく食べることはできませんが、スプーンを上唇にこすりつけたり、食べ物を口の中に置いてこないように気を付けましょう。
②食べ物は液体と固体が分離してない均等なペースト状にする。
→液体部分を乳児えん下で飲み込むため、固体を飲み込むときとの切り替えがあやふやになってしまいます。

・離乳食中期(目安7~8ヵ月。しっかり口を閉じて左右の口角がぎゅっと収縮するようになったら)
この時期は、舌を上にあげて食べ物をつぶし喉に送り込む成人えん下の基本を習得することが目標です。
①舌で押しつぶすトレーニング
→豆腐やプリン、ムースのような均等で、形はあるが舌を上げ上顎でつぶすことができる形状のものを選びます。刻み食は押しつぶさず丸飲みになってしまいます。

・離乳食後期(目安9~11ヵ月。食べる時に口の形が左右非対称になったら)
歯茎で物を食べる練習をします。
①奥歯噛みの練習
→奥歯はまだはえていないので、舌ではつぶせないが歯茎でつぶせるもの(バナナ、大根の煮付け、もも等)を与えます。ウインナーやかまぼこ等は前歯がはえているので噛みきることはできますがすりつぶすことができないので避けましょう。
奥の歯茎ですりつぶす練習をすることで、舌が歯茎より内側に収まった状態で食べる訓練となります。

 離乳食は飲み込みのトレーニングという意識だと見方が変わってくると思うので、ぜひ意識してみてください☺️

医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
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