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低位舌とは?

こんにちは!
葛飾区立石の歯科医院、医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック スタッフの国岡です(^^)

◯低位舌とは?
舌が下顎口腔底に位置している状態を「低位舌」といいます。低位舌では、つねに舌が下顎の歯に接触し、下顎臼歯部咬合面を覆う状態が多くみられます。
原因として、
・花粉症などによるアレルギー性鼻炎
・アデノイド(咽頭扁桃)や口蓋扁桃の肥大などの鼻咽頭疾患による鼻閉
・乳幼児期の口呼吸や指しゃぶりの長期化
・おしゃぶりの常用
・舌小帯付着異常などが考えられます。

◯低位舌を放置するとどうなる?
低位舌は舌突出癖を伴うことが多く、嚥下時に下顎前歯を舌側から押している状態です。舌の前方および側方に歯の圧痕が認められることが多く、成長期においては、下顎歯槽部や下顎の歯を前方または側方に押し出してしまい、舌骨上筋群であるオトガイ舌骨筋が下顎体を前方に誘導してしまうため、反対咬合や交叉咬合が生じる原因となります。
また、安静時において舌尖がつねに下顎前歯に接触していることで、空隙歯列や開咬を誘発する可能性があります。
舌小帯付着異常が原因の場合、舌運動を阻害・制限してしまい、発音障害を引き起こすことがあります。
また、舌突出癖や咬舌癖、弄舌癖などの口腔習癖が生じる場合があります。矯正治療中においても、抜歯による空隙の閉鎖が妨げられ、臼歯部の交叉咬合を助長し、矯正治療の治療期間延長の原因となる可能性があります。

◯低位舌改善に有効なMFTとは?
口呼吸が原因と考えられる場合、その口呼吸が、鼻閉によるものなのか、習慣性のものなのかをしっかりと見極める必要があります。これはチェアサイドで手鏡などを使用確認することができます。鼻の下に鏡を置いて鼻で息を吐き出してもらい、鏡が曇ったら鼻は通っていると考えられます。
この場合は、なんとなく口が閉じずに開いて
しまっているために起こる習慣性の口呼吸と考えられるため、意識下での口唇閉鎖指導から始めるとよいでしょう。
口唇閉鎖テープを補助的に使用することも効果的です。
鼻閉が原因の場合、MFTのみでの改善は難しく、耳鼻咽喉科との連携が必要となる場合があります。
低位舌を改善するためには、舌位の改善が不可欠です。
そのために舌挙上訓練がとても重要です。その際、舌尖のみをスポットにつけるのではなく、舌全体を口蓋に吸いつける感覚を覚えてもらうことが大切です。舌尖だけをスポットにつけても、舌後方部が挙上できていないと、臼歯部の交叉咬合を誘発してしまう可能性があるからです。
低位舌の子どもの多くは、舌背が口蓋に接触する状態を経験したことがないために、舌挙
上を理解するまでに時間がかかることがあります。その場合は、舌背、口蓋をスティック
などで刺激することにより、舌背の接触箇所を教えることが有効です。
舌挙上訓練としては
・ポッピング
・バイトポップ
・オープンアンドクローズ
などを指導します。

お子さんが低位舌かどうかを判断することはとても難しいかと思います。一度歯科医院で診ていただき、お子さんの状態を確認してみてはいかがでしょうか?
歯科医院では歯だけでなく、軟組織やお口の周りの筋肉についても診ることができます。
気になることがありましたらお気軽にスタッフまでお声がけください^_^

医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
03-3693-2880
www.nico-dent.jp

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