フッ素の働きを知っていますか?
2021.02.15スタッフブログ
こんにちは!葛飾区立石の歯科医院 医療法人社団栄怜会 ニコデンタルクリニック スタッフの山口です(^^)
「フッ素は歯に良い」というのはご存知だと思いますが、どのような効果があるか聞いたことはありますか?
フッ素の効果をお話しする前にまず、むし歯がどのようにして起こるか説明していきます。
歯は酸に弱く、酸にさらされることでカルシウムなどの成分が溶けでていきます。これを脱灰とい、酸性の飲食物やむし歯菌が出す酸によって起こります。 (むし歯菌は糖分をエネルギーにして酸を出します。) 反対に唾液などの力により歯の成分が歯に戻っていくことを再石灰化といいます。
日常的に歯の脱灰と再石灰化は繰り返されているのですが、このバランスが崩れ脱灰の力が大きくなる、または再石灰化の力が弱くなるとむし歯が起こります。
フッ素の力
①再石灰化を促す力(カルシウムなど溶けでた成分が戻りやすくなります。)
②歯の抵抗力をあげる力(再石灰化のタイミングでフッ素が使われるとフッ素と歯の成分が置き換わり酸に強くなっていきます。)
③むし歯菌を弱める力(酸を作る能力を抑えてくれます。)
フッ素は「低濃度」で「高頻度」の使用が大切です。フッ素が力を発揮するためにお口の中である程度フッ素の濃度が必要です。実は唾液にもフッ素は含まれているのですが、効果を得るには少し濃度が低いです。それを補うために低濃度で高頻度のフッ素の使用が必要なってくるのです。
身近で有効なものとしてはやはり歯磨き粉です。毎日の歯磨きで歯磨き粉を使用することはむし歯予防にとても効果的です。フッ素が入っていない歯磨き粉と比較すると、フッ素入りは40%以上むし歯の減少がみられました。
また、フッ化物洗口というものもあります。低濃度のフッ素の液体でゆすぐだけなので幼稚園や小学校など集団で行いやすい方法です。実際に新潟県では1970年から学校などで取り入れられ、12歳での1人平均むし歯数が大幅に減少し14年連続で全国1位となりした。
地球上の水の中には必ずフッ素が含まれていいます。海外では水道水フロリデーションといって水道水に含まれるフッ素によるむし歯予防が行われています。水道水フロリデーションは日本では行われてはいません。海外ではむし歯予防としてのフッ素の効果の認識はとても高いです。
日本でフッ素の認識が海外ほど広がらないのは、安全性に不安があるからだと思われます。フッ素は水、土、大気中に存在していて、飲み物や食べ物に含まれています。調査や研究により安全で効果のある濃度や量も調べられています。確かにフッ素を過剰に摂取してしまったら問題は起こります。それは他のもの(ビタミンや食塩、水など)も同じです。
むし歯にならないために、ケアを頑張ることや食習慣を見直すことももちろん大切ですが、フッ素を上手に取り入れることで予防していきましょう!
医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
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