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歯の豆知識⑨「咀嚼筋痛の治療方法とは?」

こんにちは。
葛飾区立石の歯科医院、医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニックの渡辺です。今回のブログは歯の豆知識⑨「咀嚼筋痛の治療方法とは?」についてお話しさせていただきたいと思います。(咀嚼筋痛に関しては、前々回の歯の豆知識⑦「顎関節症の治療は何から始める?」のブログに詳しい記載があります)

 咀嚼筋痛は歯を噛みしめた結果、アゴの筋肉に緊張することが大きな原因です。ですので、この予防が非常に大切になります。もっとも有効な方法は患者さん自身に日常生活のなかで意識的に、少しでもよいので、アゴを動かしてもらうことです。負荷をかけないように顎を全く動かさないようにしてしまうと症状は悪化してしまうことがあります。また、アゴの緊張により肩も緊張してしまうので、肩を上下に動かすことも効果的です。

・具体的に行っていくこと
1)食事の際には痛い側で噛まないようにする
 咀嚼筋痛の場合は、食事中は痛みは出ず、食後に痛みが出てしまうことがあります。偏咀嚼が原因の1つにあるので、痛い側では極力噛まないように気をつけてもらいます。また、治療期間中は弾力性のあるもの、噛みごたえのあるものも控えてもらいます。
2)開口ストレッチを行う
 患者さん自身に行ってもらう開口ストレッチは咀嚼筋痛を積極的に治す上で有効です。開口ストレッチは以下の場合に推奨されます。
①疼痛が原因で開口障害が発生している場合
②開口を控えることで下顎運動の可動域が低下し、無痛開口量が回復しない場合
③顎関節雑音に対する恐怖から開口を控えている場合
方法としては徒手的ストレッチを行います。このストレッチは伸張性を改善することを目的としています。親指を上顎の前歯に、人差し指を下顎にかけて指をクロスさせ、鏡を見ながら捻るように力を加えてまっすぐ開口する方法です。ストレッチの時間や期間に関しては、朝晩に5〜10セット、2〜3週間継続して行います。開始数日後で症状が改善することは稀なため、自覚がなくても継続して続けることが重要となります。

・治療の進め方について
 初診時にセルフケアを説明し、1〜2週間後にその実施状況を確認させてもらいます。その際に継続できているか、誤った理解となっていないかを再度確認します。その後は症状が改善するまで2〜4週ごとに、改善後は4週ごとに再診にて経過観察をしていきます。

・改善しない場合
咀嚼筋痛の多くは、噛みしめを止め、開口ストレッチを行うことで改善します。しかし、セルフケアで改善しない場合は専門的な治療が必要となります。超音波を併用してストレッチを行う治療やトリガーポイント注射といわれる治療を診療室にて行います。また、アゴの痛みは睡眠障害、気分障害、ストレス、心理的精神的状況などにも関連してきます。この際にも専門医に診てもらうことをお勧めします。

以上のように咀嚼筋痛の治療はセルフケアを中心に時間の経過をみながら改善をはかっていきます。

医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
03-3693-2880
www.nico-dent.jp

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