乳歯についてのお話です🦷
2021.01.26スタッフブログ
こんにちは!
葛飾区立石の歯科医院、医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック スタッフの国岡です(^^)
身体の成長にともなって顎も成長し、6歳頃から12歳頃にかけて「乳歯」から「永久歯」へ生えかわります。
今回は「歯」、そして「乳歯」についてお話しをしていきます。
そもそも歯の機能は食物をとらえ、切断、咀嚼することです。そのため歯の形態はその食性により大きく異なります。
爬虫類、両生類、魚類の歯はどの部位においても同じような形態を呈しているのに対し、一般的な哺乳類においては、前方では捕食に適した形らまた後方では、食物の粉砕に適した歯の形態を有しています。
そのため私たちの歯は前歯と奥歯の形が異なります。
ヒトの歯は、エナメル質、象牙質、セメント質の3つの硬組織と軟組織である歯髄からなります。
◯エナメル質
→人体の中で最も硬い組織(モース硬度6〜7°)
エナメル質の大部分は無機質で有機質が極めてわずかなためエナメル質の硬さは無機質の多さに起因している。
◯象牙質
→歯の大部分を占めている。モース硬度は5〜6°で、エナメル質よりも軟らかく、骨よりやや硬い。エナメル質は一度形成が完了すると再び形成されることはないが、象牙質は生理的刺激により形成される。う蝕や咬耗などの刺激に対する防御反応として歯髄腔側に厚みを増す。
◯セメント質
→歯根を覆っている骨に類似した硬組織で歯根膜繊維と歯根を結合させている。象牙質よりも軟らかい。
◯歯髄
→歯髄腔を満たす軟組織で主に血管と神経からなっている。象牙質の形成、歯への栄養補給ら感覚の受容といった役割を担っている。
歯の形成は胎生6〜7週頃に原始口腔の粘膜上皮が局所的に肥厚し、深部に増殖して歯堤を形成するところに始まります。
乳歯の歯胚形成は、胎生7週頃に乳中切歯かや始まり、10週頃には最後の第二乳臼歯も形成を開始する。そのため生まれたばかりの赤ちゃんは歯が生えていませんが、歯の形成はお腹の中にいる時から既に始まっているのです。
乳歯は平均生後8ヶ月頃に下顎乳中切歯から萌出を開始し、2歳半〜3歳頃に上顎第二乳臼歯が萌出して、20本の全乳歯が萌出を完了します。ただ、萌出の時期や順番は個人差が大きく人種差や性差があります。そのため定期的な歯科医院での歯の萌出に関する確認とご家庭での確認が必要です。
乳歯のエナメル質の厚さは永久歯の約1/2で、象牙質の厚さも約1/2です。乳歯のセメント質も永久歯と比較して薄いです。
そして乳歯の硬度は永久歯よりも低いです。
このことからも分かるよう、乳歯はう蝕になりやすく、進行も速いのです。
また、萌出したばかりの歯はまだ成熟しておらず、唾液に接することでエナメル質の結晶性が向上することでう蝕に対する抵抗性を獲得します。
基本的には生え変わってしまう乳歯ですが、乳歯をう蝕から守ることが今後の口腔内、そして全身の健康に繋がります。
そして乳歯列期に歯科医院に通うことで歯科への恐怖心の解消と、口腔内への興味関心につながると私自身考えております。
今回は乳歯についてお話しさせていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
03-3693-2880
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