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口呼吸と鼻呼吸

こんにちは! 葛飾区立石の歯科医院、医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニックスタッフの鎌田です(^ ^)

本日のブログでは『呼吸』について お話していきます。
私たちは当たり前のように呼吸をしています。
これは、生きるために酸素を体内に取り込むことを目的としているのです。

【呼吸の働き】
ヒトは細胞内のミトコンドリアにより栄養素(糖質・脂質・タンパク質)と酸素からアデノシン三リン酸(ATP)を作り出し、生命を維持しています。呼吸によってのみ酸素は体内に取り込まれ、呼吸の〈吸う・吐く〉を繰り返すリズム運動は、様々な調節機序が働いていて、生体環境バランスを保っています。
呼吸によって調節しているのは、血液中の酸素の濃度とともに、栄養素(糖質・脂質・タンパク質)と酸素からATPを生成するときに作り出される二酸化炭素の濃度です。
二酸化炭素は肺から体外へ排出される物質ですが、決して不要な代謝産物ではありません。血液や体液の酸性・アルカリ性を調整する重要な物質で体内を弱アルカリ性に保つ重要な役割を担っています。

【鼻呼吸】
鼻呼吸は、吸い込む空気に適当な湿度・温度を与え、空気中の微細なゴミや細菌・ウィルスを鼻腔内の毛や粘膜に吸着して、気管や肺を保護しています。さらに、鼻の奥は脳の底部と接しているので、脳を冷却させて過熱を防ぐ役割もしています。

【口呼吸】
アレルギー疾患があって鼻が詰まりやすい、扁桃腺やアデノイドが大きく鼻の通気性が悪くて鼻呼吸がしにくい、などの理由で口呼吸に頼る習慣がついた子供がそのまま大人になることが少なくないようです。

息苦しいと感じる時には楽に肺に酸素を取り込める口呼吸に頼りがちで、必要以上に二酸化炭素を排泄してしまい、血液中の二酸化炭素の濃度が低下してしまいます。
このことにより、動脈中の二酸化炭素の濃度が低下し、各臓器に酸素を補給する動脈が収縮して細くなることで末梢の循環が悪くなります。さらに酸素を運んでいる赤血球が細胞近くの毛細血管のところで酸素を手放しにくくなってしまい、細胞全部に酸素が十分に届かなくなってしまいます。口呼吸を盛んにしている人は軽い過換気状態が続いていることになります。

口呼吸は結果的に酸素を体全体に届けにくい状態となり、代謝が低下し、疲れやすく疲れが取れにくい、不安にもなりやすいという状態を招きます。
それ以外にも健康上の問題が生じやすくなります。例えば、幼少時に口呼吸を続けていると顎の発育障害が生じて歯並びが悪くなり、外気を直接吸い込むので喉・気道の炎症を起こしやすく、免疫系が不安定となります。
また、睡眠中の口呼吸は、いびきや睡眠時無呼吸を起こしやすく、睡眠障害の原因の1つになります。

口呼吸を使うのは哺乳動物ではヒトだけで、他の哺乳動物は鼻呼吸しか使いません。
ヒトも乳児期には基本的に鼻呼吸のみですが、言葉を話すような時期になると口呼吸を使う機会が生まれます。
口呼吸を促す原因として〈低位舌(テイイゼツ)〉があります。
これは、舌の発達が正常に働かないことにより、舌の置かれる位置が低位にあることを表します。
舌が発達と、呼吸や嚥下、発音にも問題が生じてきますので、健康な心と身体の発達に大きな影響を及ぼします。
舌の発達についての知識の習得と、子供のうちからのトレーニングが大切(大人もトレーニングすることにより、改善可能です!)なので、「気付くと口で呼吸しているな..」「無意識で口をポカンと開けているな..」という方は、ぜひ一度ご相談下さいね。

医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
03-3693-2880
www.nico-dent.jp

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