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歯の神経の治療の治癒とは?🦷

皆さん、こんにちは!
医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック院長の渡辺です。
今回のブログは歯の神経の治療(根の治療)の治癒について書かせてもらいます。

皆さんは歯の神経(根)の治療を経験されたことはありますか?
前回のブログ(2022 11月ブログ)で書かせてもらった通り、むし歯が大きくなると歯髄(歯の神経)まで到達してしまいます。そうすると激痛が生じ、歯の神経をとる治療(根の治療)をする必要があります。根の治療のゴールは根の中をキレイな状態に治療し、再度、歯として機能できるようにすることです。
根の治療において良好な結果を得るために大切なは「無菌的環境下」で治療をすることです。どんなに最新の器具を用いても「無菌的環境」が作られていなければ良好な結果は得られません。治療中に歯の根の中に細菌を侵入させてしまうと治癒が不良になるからです。「無菌的環境」を作るためには器具の滅菌はもちろんのこと、患歯の洗浄清掃、ラバーダムの使用、ディスポーザブル(一度での使い捨て)器具の使用が必要になってきます。

では、なぜ無菌環境下を作る必要があるのでしょうか?
歯の根の治療で炎症が起こった場合、その炎症を治してくれるのは「生体の免疫反応」です。生体の免疫反応を促進するために私たち歯科医師は「根管内の起炎物質」を徹底的に取り除く必要があります。この起炎物質を取り除く治療(経験されたことがある人はわかると思うのですが、根の中をヤスリのような器具でガリガリする治療のことです)の際に唾液などが根の中に入ることで細菌を侵入させてしまうことがあります。細菌の侵入があると生体の治癒は阻害され、結果として根の炎症の再発を起こしてしまいます。炎症の再発の原因となる細菌の侵入を防ぐためにも無菌環境作りは大切となります。手や足を擦りむいた時などに消毒するのも原理は同じで、細菌を傷口から取り除くためです。炎症の原因となる細菌や壊死組織を可及的に取り除くことができれば、あとは体の免疫反応が治癒を促してくれます。
 
この治癒過程を正常に働かせるためにも、根の治療を行うことになった際には患歯を極力安静にし、治癒を促進していくを推奨します。
治療中の方はそういった部分もぜひ意識してみて下さい。またラバーダムなどを用いた無菌環境化での治療をご希望の方は当院にお問い合わせ下さい。

医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
03-3693-2880
www.nico-dent.jp

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