BLOGブログ

受け口とムーシールド

こんにちは!
葛飾区立石の歯科医院、医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック スタッフの国岡です(^^)

皆さん【受け口】という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
お子さんの区の検診などでも指摘される【受け口】に関して最初にお話ししていきます。

そもそも【受け口】とはどういう状態をさすのでしょうか?
【受け口】とは下の歯が上の歯を隠している状態のことを言います。
【受け口】とは【反対咬合】と呼ばれる「かみ合わせの悪い状態」の1つです。
上あごの成長が抑えられてしまい、下あごの成長が進んでいる状態を指します。

【反対咬合】は遺伝すると考えられています。親子で顔かたちが似るように、反対咬合は遺伝します。ご両親、祖父母に反対咬合の方がいなくても、その前の祖先から反対咬合の遺伝子を引き継いでいることもあり得ます。実は私たち日本人は、人種的にみて、欧米人よりも反対咬合の傾向が高いと言われています。

【反対咬合】は反対になっている歯の数が数本の場合、永久歯(大人の歯)に生え替わる時に自然に治る可能性もあります。
ただし近親者に反対咬合の方がいる場合や、反対になっている歯の数が6本以上の場合などは、反対咬合が自然に治る可能性は極めて低くなります。
そして永久歯の場合、数本の反対咬合であっても自然に治ることはありません。

では【反対咬合】は治療しないとダメでしょうか?
このまま放置するとどんな悪影響が出てしまうのでしょうか?
【反対咬合】を治療しないと発音、食べ方、顔貌など劣等感を覚える可能性があります。
また、放置すると、治療がますます困難になることがありますので、早めの治療をおすすめします。
乳歯列期に一度治しておくと、正しいかみ合わせで咀嚼(そしゃく:噛んで食べ物を砕くこと)できるようになり、正しいあごの成長が期待できます。

では、【反対咬合】は何歳から行うことができるのでしょうか?
基本的に全ての乳歯が生えそろえば治療は行うことができます。ただし、診断・記録のため、お口の状態を確認したり、歯型を採ったりすることがありますので、それらを受け入れられる年齢であることが望ましいと考えます。そのため総合的に考えて、おおよそ3歳ごろから治療に向けて練習を行っていきます。

当医院では【反対咬合】の治療として【ムーシールド】を使用します。

【ムーシールド】とはくわえるようにして口の中に入れておく装置です。反対咬合の人は舌が本来よりも低い位置にあるので、下の歯を押してしまい上あごを正しく成長させることができないと言われています。【ムーシールド】は舌を安定して正しい位置で機能させられる筋肉を作ることを一つのゴールとした装置です。口腔周囲筋群の不調和を整え、正常な筋機能に導き、正常な咬合に誘導する装置です。くわえるだけなので、低年齢の患者様にも簡単に使用することができます。【ムーシールド】は2004年に製品化されて、のべ10万人以上の患者さんの治療に用いられています。

【ムーシールド】は口の中にはめている程効果があります。しかし昼間ムーシールドを使うことは現実的には難しいため、就寝時に使うことをおすすめしています。寝ている間だけ装着することがお子さんへの負担が少ないとされています。

たとえ寝ている時、もしくは口を開けて寝ていても唾液を嚥下するときには必ず口を閉じます。そのときに筋肉が働いてムーシールドの効果であごを正常な位置に戻そうと筋肉が訓練されます。

今回は【受け口(反対咬合)】とその治療に使用する【ムーシールド】についてお話ししていきました。分からないことや気になったことがありましたらぜひスタッフにお声がけください(^^)

医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
03-3693-2880
www.nico-dent.jp

PAGETOP