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唾液検査でカリエスリスク(むし歯への感受性)を知ろう!

こんにちは!
葛飾区立石の歯科医院、医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック スタッフの国岡です(^^)

今回は当院で行っている【唾液検査】についてお話ししていきます。

まず最初に【カリエスリスク】についてお話ししていきます。
そもそも『リスク』とは、”ある有害なことが起こる確率”のことです。
【カリエスリスク】とは、”リスク因子が一定で変わらない場合、決められた期間内にある個人がう蝕病変を発生させ、特定の段階まで進行する確率”のことです。

そのため新たなむし歯を予防するためにはご自身の【カリエスリスク】を知り、その上で対策をしていくことがとても重要になってきます。

私たちは主に9個のリスク因子を総合的にみて【カリエスリスク】を判断しています。

◯う蝕経験
過去に治療した歯の本数、また現在治療が必要な歯の本数。
本数が年代別の平均値よりも多い場合、また1年以内にむし歯の治療をしたり新しいむし歯ができてしまった場合リスクが高いと考えられます。

◯関連全身疾患
う蝕に関する全身疾患や全身状態。
病気や薬の副作用で唾液が出にくい、また手が不自由などの理由で上手く歯が磨けないなどが含まれます。

◯ラクトバチラス菌(食事内容)
ラクトバチラス菌と呼ばれるむし歯菌の数を調べます。
この菌は歯を溶かす酸の力が大きいため、むし歯の進行を促進させます。
形が合っていない詰め物や被せ物の隙間やむし歯で穴が空いてしまった部分に多く生息します。また糖分を摂取する頻度が多いと増殖する要因になります。
治療をラクトバチラス菌が生息できるような引っ掛かりを少なくすること、また糖分を摂取を見直すことで菌を減らすことができます。

◯飲食回数
食事、間食、飲み物も含め糖分を摂取する頻度を調べます。
糖分を摂取する頻度が多いとお口の中がむし歯になりやすい酸性の状態になります。
酸性になると歯が脱灰する時間が増え、再石灰化する時間が十分に確保できなくなってしまいむし歯になりやすくなってしまいます。

◯プラーク量
プラークとは細菌の塊のことです。
このプラークがどこにどのくらい付着しているのかプラークに色を付け見やすくする液を用いて調べます。
プラークは歯ブラシやフロス、歯間ブラシなど物理的に擦ることで除去することができます。
なのでご自身の歯のケアについて確認し、どこに多くプラークが付着しているのか定期的に確認して毎日の歯磨きを行うことが大事になってきます。

◯ミュータンス菌 
ミュータンス菌と呼ばれるむし歯菌の数を調べます。
ミュータンス菌は歯に定着できるようのりの様な物質を作ることが出来るため、むし歯のきっかけを作る菌といわれています。
この菌は乳歯が生え揃う3歳ごろに定着し、その数は大人になっても変化しません。

◯フッ化物プログラム
フッ素の使用について調べます。
フッ素には”脱灰を抑制””再石灰化の促進””歯質の強化””細菌の活動抑制”この4つの効果があります。
そのためフッ素はむし歯を予防するのにとても重要な存在です。
ただフッ素は正しく使用しないとその効果を発揮することが難しくなります。
使い方などフッ素に関する知識も含め知ることが重要になります。

◯唾液分泌速度
唾液の分泌速度を調べます。
唾液には酸性に傾いたお口の状態を中性へ戻したり、再石灰化を促したりとむし歯予防に効果がある成分や作用がたくさんあります。
唾液の量が多いと自ずとその成分や作用が多く強まります。
唾液の量を増やすには噛むことが大事になってきますので、普段の食事をよく噛むこと、
そして食後などむし歯のリスクが上がるタイミングでガムを噛むことで唾液の分泌を促すことができます。

◯唾液緩衝能
酸性を中和する力を調べます。
食事をするとお口の中は酸性へ傾きむし歯になりやすく歯が溶けやすい状態になります。
唾液にはその酸性の状態を中性へ戻す力があります。
唾液の分泌量が増えると中和させる成分も増えるため唾液の分泌を促すことが重要です。

このようにカリエスリスクを知るには様々な要因があります。
ご自身のむし歯の原因が何なのか分かることで新たなむし歯を予防することに繋がります。
ぜひ皆さんもカリエスリスク調べてみてはいかがでしょうか?(^^)

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