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えん下(飲み込むこと)②

こんにちは!
葛飾区立石の歯科医院 医療法人社団ニコデンタルクリニック スタッフの山口です🍀

 先月、えん下とはどういうものか、そして生涯健康に生活していくために重要であると書かせていただきました。今回は、どのように乳児えん下から成人えん下へ変わっていくのかお話ししていきたいと思います。

 発達は段階的に進みます。1つの反射が新しい反射によって消えていき、それがまた新たな反射へと繋がっていきます。段階を踏んで発達していくことで、正常に神経のネットワークが繋がっていきます。寝返りをうてるようになり、ハイハイをし、つかまり立ちをし少しずつあるけるようになるのと同じように、えん下も段階を踏んで獲得していきます。
 では、いつ乳児えん下から成人えん下へ変化しているのかというと、離乳食期でそれが行われています。離乳食は、栄養を得るためもそうですが、成人えん下を獲得するためのトレーニングでもあるのです。

 発達は段階的に進みます。離乳食を始めるタイミングや食形態を変えていくタイミングは早すぎても遅すぎてもうまくいきません。発達は個人差が大きいため、月齢はあくまで目安として捉え、赤ちゃんの準備が整ったタイミングで始めます。
 離乳食開始の前提条件として、アレルギーや内臓の機能の発達を考慮し5ヶ月以降であること、座って食べることが基本となるので、しっかり首が座っていること、そして大事な要素として食べる事に興味を持っていることです。
開始のタイミングとしては「哺乳する時の反射」が無くなることです。この反射は赤ちゃんが生きるために必要な反射で、無意識下で行われるものです。「原始反射」とも呼ばれています。

《哺乳に関係する反射》
・探索反射(頬や口角を触ると顔を向けて口を開く。)
・口唇反射(唇に刺激を与えると口を丸めて突きだしてくる。)
・吸啜反射(唇に触った口に入れた指を吸う。)・咬反射(口角から指を入れると顎を閉じ固形物が入ってくるのを防ぐ。)
・舌挺出反射(唇を触らないで口に入ってきたスプーンなどを舌で押し出す。)

 これらの反射が残っている状態で離乳食を始めても、赤ちゃんはうまく食べることができません。また、無理に食べさせようとすれば乳児えん下の飲み込み方となり、逆に乳児えん下が残ってしまう可能性があります。反射はだいたい5~6ヶ月頃に消失してきます。離乳食を開始したけどうまくいかないなという時は、もしかしたら「反射」が残っているかもしれません。もし反射が残っていたら、少し期間を空けてまた挑戦してみてください。

医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
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