えん下(飲み込むこと)⑤
2021.09.16スタッフブログ
こんにちは!
葛飾区立石の歯科医院、医療法人社団栄会 ニコデンタルクリニックスタッフの山口です🍀
えん下に関して毎月お話しさせていただきましたが、最後に、飲み物の飲み方についてお話ししていきます。
ここで質問です。ストローはどのタイミングで使い始めますか?
マグマグなどのスパウトやストローなど、便利なものが現代にはあります。
ただ、早い段階でマグマグを使うことで、成人えん下がうまく獲得できない可能性が出てきてしまいます。
成人えん下(コップ飲みの時)と乳児えん下(母乳や哺乳瓶)は舌の使い方が違います。乳児えん下が舌を前後に動かしながら哺乳するのに対し、成人えん下は舌は前後ではなく、上下的に、上顎に押し付けるようにして飲み込みます。
成人えん下を獲得する前にマグマグなどを使用することで、うまく成人えん下の舌の動きを練習できず乳児えん下が残ってしまう可能性があります。
また、硬い吸い口が口の中にあることで、舌が上顎に押し付けられず舌が下がったままの状態になり、口腔機能に影響が出てきてしまう可能性もあります。
水分のえん下の練習段階の目安としては、
《離乳初期》(5.6ヵ月くらい)
この時期はまた母乳や哺乳瓶で水分補給を行うようにしていきます。母乳や哺乳瓶は吸い口が柔らかいため、舌を上顎に押し付けるようにして飲み込みます。
《離乳中期》(7.8ヵ月くらい)
コップ飲みの練習を開始します。ただ、まだすすり飲みは出来ません。あくまでコップをくわえたりブクブクと遊んだりする程度です。コップ飲みは上唇が大事になります。上唇がしっかり使えるようにする訓練でもあります。スプーンでのすすり飲みをする場合は無理に水に口の中に流し込むのではなく、口先ですすらせるようにしましょう。
《離乳後期》(9.11ヵ月くらい)
コップ飲みが出来るようになってくる時期です。
この時期に上唇が上を向いていたり口が開いている場合は、コップ飲みで上唇を使うことで、口を閉じる訓練にもなります。
《離乳完了期》(12ヵ月~)
この時期もストローの使用は控えることをおすすめします。ストローを口の奥にくわえ込み、母乳と同じように乳児えん下で吸う可能性があります。
コップ飲みが上手に出来るようになってからもストローの使用は控えた方がいいと考えられます。
理想はコップ飲みの練習ですが、マグマグは子育てにおいて必要な道具だと思います。コップでのトレーニングをしつつ、マグマグは使う頻度やタイミングを考え、うまく活用していきましょう!
医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
03-3693-2880
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