ムーシールドとは? 受け口の治療についてお話ししていきます☺️
2021.04.15スタッフブログ
こんにちは!
葛飾区立石の歯科医院、医療法人社団ニコデンタルクリニックスタッフの山口です🍀
「ムーシールド」という矯正装置の名前を聞いたことありますか?
これは反対咬合、いわゆる受け口へ早期(乳歯列)に対応する装置です。装置自体はマウスピースのようなもので、装置をお口に入れてトレーニングをしていくというものになります。
そもそも不正咬合(受け口、前歯がでている、うまく咬みあっていない等)はどのようにして起こるのかというと、お口の中と周りの筋肉の力のバランスが関係してきます。歯は、口腔内の舌(内側からの力)と、頬の筋肉(外側からの力)の圧によって並びが決まってきます。内側と外側の力がバランス良く調和がとれていれば正常に並んできます。
内側と外側のどちらかの圧が強くても、逆に弱くても圧のバランスが崩れ歯並びに影響がでてくるのです。
例えば、反対咬合の場合は上唇(外側の力)が強く舌(内側の力)が弱いため上顎が成長しにくくなり、下顎はオトガイ(外側の力)からの圧が弱いため成長しやすいです。そのため上下のバランスを見ると下顎が大きくなってしまいます。
ムーシールドは、その強すぎる圧を排除し、また筋力を鍛えることで弱い圧を強くするこで、反対咬合を改善することを目的とする装置です。ムーシールドの役割は3つです。
1つ目は上唇の力を排除する機能です。上唇と上の歯の間をあけるためにシールドの役割をしています。マウスピースの形を想像していただけるとわかりやすいかもしれません。
2つ目はオトガイ(あご)に過緊張効果を与えることです。(あごにウメボシをつくる。)これによって下顎の外側からの力が鍛えられます。
3つ目は舌の位置の改善です。通常、舌は上顎についています。嚥下の時も上顎に舌を圧接しながら食べ物を喉へと送り込んでいます。上顎はその内側のからの力と上唇の力によってバランスを保っています。しかし、反対咬合だと「低位舌」といって舌が下がり下顎に常に触れているので下顎の内側からの力が強くなっている状態です。ムーシールドには舌を挙げておくための空間が作られていて、そこに舌を置いてトレーニングを行っていきます。
ムーシールドは早期初期治療です。発達段階の早期に「成長を阻害する因子の除去」は、骨形態的にも、筋機能的にも重要です。
だからといって、早ければ良いというわけでもなく、これをやったからといって将来の歯並びが保証できるわけではありません。
しかし治療開始を遅らせる方が後の負担は大きいものになります。早期に行う目的は、短期に治療して将来の不正を予防すること、または永久歯になってからの治療の負担を減らすことです。
ムーシールドを行っていくには、どのくらいの状態なのか、お子さんの協力度合いはどのくらいなのかなどありますが、反対咬合に対する1つの方法として考えてみてください(^^)
医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
03-3693-2880
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