『歯科治療がウィルス感染の予防につながる🦷❗️』
2021.01.24スタッフブログ
皆さん、こんにちは。
医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック院長の渡辺です。
今回のブログは『歯科治療がウィルス感染の予防につながる』という内容について書いていきます。また、最後には当院でのウィルス感染対策について書いてあります。ぜひ、最後までお読みいただけると幸いです。
・口腔ケアでウィルス感染の予防に効果があるというデータがあります。
デイケアに通う要介護高齢者に対して歯科衛生士がオーラルケアを行なった場合、インフルエンザの罹患率が低かったというデータがあります。口腔慢性感染患者の方や口腔清掃のままならない方の口腔細菌数は数千億にのぼります。
それらの細菌はタンパク質分解酵素やノイラミニダーゼを産生します。そして上気道粘膜を覆っている糖タンパクを溶かし、様々なウィルスのレセプターを露出させ、ウィルスの吸着を許してしまいます。口腔内に慢性感染症もなく口腔清掃の良い人たちは、インフルエンザだけでなくコロナウィルスの感染リスクも低いと考えられます。
・歯科医院での感染予防として行なっていること
歯科医院ではエアータービンやスケーラーという器械使い、治療を行います。この器械の使用時にエアロゾルという空気中に漂う微細な粒子が発生します。このエアロゾルが感染の原因となる場合があります。そのため、エアロゾルによる感染を防ぐことがとても大切になります。まず、このエアロゾルからの感染を低減させてくれる薬液にポピドンヨード液があります。ポピドンヨード液でのガラガラ嗽は、エアロゾルからの感染リスクを低下させます。また、135年の歴史を持つ抗菌性洗口液であるリステリン液で洗口すると生きた細菌が92.1%減少します。リステリン液は30秒間の嗽でインフルエンザウィルスを、そしてHIVウィルスも不活化します。この事実は同じエンベロープを有するコロナウィルスも短時間で不活化することを示唆しています。このことから、治療前のリステリン液の嗽はインフルエンザウィルスやコロナウィルスの感染リスクを下げてくれます。またコロナウィルスは手に付着して広がります。そのため、手洗いやアルコール消毒はとても大切になります。また、ウィルスはドアなどに付着しても3日間も不活化しません。そのためこまめな消毒が必要となります。手洗いにて手指の消毒を行い、なお器具に対する消毒を行うことが感染リスクの低下につながっていきます。
以下に当歯科医院で行っている感染予防をまとめます。
歯科医療現場での感染予防
1.スタンダードプリコーションの遵守
感染予防の基礎となる手洗い消毒の徹底
全ての患者様に何らかのキャリアがあると想定し、感染防御を行います。
2.発熱のある患者様は緊急処置と投薬とする
基本的に発熱のある方の診察は控えさせていただきます。しかし、急な症状がある場合は緊急処置とお薬を出させてもらいます。
3.処置前に抗菌性洗口液で洗口してもらう
所定濃度のリステリン液で規定時間の30秒、嗽をしてもらいます。
4.診療室の頻繁な消毒と換気
次亜塩素水やアルコールを用いて、診療用の椅子や患者様が手を触れる部分をこまめに消毒します。また、お口の中に入れる器具は滅菌器にて高圧蒸気滅菌を行います。
5.発熱のある場合は医療現場に立ち入らない
我々、医療従事者自身も体調管理に気をつけて診療を行います。
新型コロナウィルスの蔓延が懸念されていますが、歯科医院では徹底した感染対策を行なって歯科治療を行っております。また、お家での抗菌性洗口液(リステリンやポピドンヨード)も効果があると考えてられますので、感染対策の一環として試されるとよいと思います。
医療法人社団栄怜会ニコデンタルクリニック
東京都葛飾区立石2-26-17
03-3693-2880
www.nico-dent.jp
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